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今回は2021年2月に発売されたSIM2MAXドライバーを紹介していきます。
前作のSIMと同じく3種類のモデルが発売。
- SIM2ドライバー:ヘッド前後部のウェイトバランスでダウンスイングのスピードアップと低スピン化
- SIM2MAXドライバー:ヘッド前後部のウェイトバランスで適切なスピン量を生み出し高弾道でつかまりが良い
- SIM2MAX-Dドライバー:重量設計をヒール側に設置するドローバイアス設計
SIM2MAXドライバーは初心者~中級者~上級者と万人向きで、全ての性能の評価点が高いオールラウンドドライバーに仕上がってます。
結論、飛距離・寛容性・操作性・方向性・打感すべての点数が高いドライバーが欲しいという方におすすめのドライバーです。
体力がない・ある、ヘッドスピードが遅い・普通・速い関係なく、どんなゴルファーにもフィットします。
SIM2MAXドライバーのスペック・試打・評価結果を見て参考にしてみてください。
<SIM2MAXドライバーの評価>
シャフト | HS 35m/s~ | HS 40m/s~ | HS 45m/s~ |
標準 | |||
カスタム |
- 全ての性能で平均点が高い
- 寛容性が高くミスショットに強い
- スイートスポットが広い
- スピンが多くかかる時がある(球が吹き上がる)
詳細情報
TENSEI BLUE TM50 (’21) | Tour AD HD-6 | Speeder 661 EVOLUTION VII | Diamana TB60 | |
ヘッド体積(㎤<㏄>) | 460 | 460 | 460 | 460 |
ライ角(°) | 56 | 56 | 56 | 56 |
ロフト角(°) | 9/10.5 | 9/10.5 | 9/10.5 | 9/10.5 |
長さ(インチ) | 45.75 | 45.25 | 45.25 | 45.25 |
フレックス | S/SR/R | S | S | S |
クラブ重量(g) | 300/297/295 | 約313 | 約313 | 約312 |
シャフト重量(g) | 55/53/51 | 66 | 66 | 64 |
トルク | 4.4/4.8/5.0 | 3.1 | 3.4 | 3.7 |
バランス | D3.0/D3.0/D3.0 | D3.0 | D2.5 | D2.5 |
キックポイント | 中 | 中 | 先中 | 中元 |
シャフト | HS 35m/s~ | HS 40m/s~ | HS 45m/s~ |
標準 | |||
カスタム |
ロフトは9度、10.5度が用意されており、SIM2・SIM2MAX・SIM2MAX-D共にカチャカチャ機能が付いているので自由に変更することが可能です。
画像はSIM仕様ですがSIM2も同じでロフト角が±2°、ライ角が+4°、フェース角が±4°変更可能です。
シャフトはTENSEI SILVER TM50 (’21)、Tour AD HD-6、Speeder 661 EVOLUTION VII、Diamana TB60の4本が用意されています。
グリップはLamkin Crossline 360 Black/Gray CP径60 / 42g、Lamkin Crossline 360 Black/Gray CP径60 / 47.5gが標準設定です。
SIM2MAXドライバーのテクノロジー
フォージドアルミニウム構造
従来のチタン素材よりも比重の軽いアルミニウムを採用した「フォージドミルドアルミニウムリング」を使用。
イナーシャジェネレーター
「フォージドミルドアルミニウムリング」を使用することで、余剰重量をヘッド後方に設置したイナーシャジェネレーターにより寛容性がアップ。
スピードインジェクション
フェース面の裏側にレジンを注入することで、上限ギリギリの反発性能に調整するテクノロジーを採用。
ツイストフェース
ドライバーショットの打点傾向に合わせてフェースを捻じることで球の曲がりを低減。
スプリット マス ウェイト
ヘッド前部に配置されたスプリットマスウェイトとヘッド後部のヘビーバックウェイトで、モデル毎(SIM2/SIM2 MAX/SIM2MAX-D)に適切な重心位置を設定。
貫通型スピードポケット
テーラーメイド独自の貫通型スピードポケットにより、フェース下部で打っても無駄なスピンを抑えてボール初速を維持。
フェース(顔)
SIM2MAXドライバーはオープンフェースなのでつかまりすぎず、叩いても左方向へのミスを軽減してくれます。
ドライバーのフェース角度が気になる方は、カチャカチャを利用してクローズ・スクエア・オープンフェースにしましょう。
投影面積(ヘッドの見え方)
SIM2MAXドライバーの投影面積はやや大きくなっているので、構えた時にやさしさを感じる顔に仕上がってます。
ヘッド上部の白い線のおかげでターゲットへ構えやすいのも特徴です。
ロフト角の選び方
ドライバーの標準ロフト角は9度、10.5度が一般的です。
ロフト角 | 9度 | 10.5度 |
バックスピン量 | 少ない | 多い |
サイドスピン量 | 多い | 少ない |
弾道 | 低い | 高い |
つかまり | 悪い | 良い |
適正HS | 速い | 普通・遅い |
9度と10.5度のロフト角の違いによるメリット・デメリットは以下となります。
<ロフト角9度>
- バックスピン量が少ない
- 低弾道
- 左方向へのミスに強い
- サイドスピンが多くなり曲がり幅が大きくなる
- つかまりが悪い
- ヘッドスピードが速くないと球が上がらない
ロフト9度は、ある程度ヘッドスピードがないと使いこなすことは難しいです。
<ロフト角10.5度>
- つかまりが良い
- バックスピン量が多くなりサイトスピン量が減る
- 左右の曲がり幅が減る
- 高弾道
- 右方向へのミスに強い
- ヘッドスピードが速いとバックスピン量が増え球が吹き上がる
ロフト角が大きいほどつかまりが良くやさしいドライバーといえます。
SIMグローレドライバーは11.5度まで用意されているので、自身のヘッドスピードに応じてロフト角を選びましょう。
ヘッドスピード別で分けると以下になります。
HS | ロフト角 |
45m/s~ | 9度~10.5度 |
40m/s~45m/s | 10.5度~11.5度 |
35m/s~40m/s | 11.5度~13度 |
~35m/s | 13度~15度 |
現在のドライバーはカチャカチャでロフト角・ライ角等を調整できるドライバーがほとんどなので、まずは10.5度を試して調整していくのがおすすめです。
クラブ重量の選び方
ゴルフクラブのセッティングで重要になってくるのがクラブの重量フローです。基本的な選び方として以下の表を参考にしてください。
※表のヘッドスピードはドライバーを振った時のヘッドスピードです
推奨HS | ドライバー | FW | UT | アイアン | ウェッジ |
~35m/s | 40g~ | 40g~50g | 60g~ | 75g~ | 75g~85g |
35m/s~ | 45g~ | 45g~50g | 65g~ | 80g~ | 80g~90g |
40m/s~ | 50g~ | 50g~60g | 70g~ | 90g~ | 90g~100g |
45m/s~ | 60g~ | 60g~70g | 80g~ | 100g~ | 100g~110g |
50m/s~ | 70g~ | 70g~80g | 90g~ | 110g~ | 110g~120g |
ドライバーが一番軽く、フェアウェイウッド→ユーティリティ→アイアン→ウェッジと重くなるセッティングが理想です。
SIM2MAXドライバーのシャフトで選ぶと以下になります。
シャフト | 硬さ | 重量 | 対象HS |
TENSEI BLUE TM50 (’21) | S/SR/R | 50g台 | 35m/s ~44m/s |
Tour AD HD-6 | S | 60g台 | 45m/s~ |
Speeder 661 EVOLUTION VII | S | 60g台 | 45m/s~ |
Diamana TB60 | S | 60g台 | 45m/s~ |
クラブの硬さの選び方
クラブの硬さは重量で選ぶと選びやすいです。
- ヘッドスピード35m/s~:シャフト重量45gに近いシャフトの硬さ
- ヘッドスピード40m/s~:シャフト重量50gに近いシャフトの硬さ
- ヘッドスピード45m/s~:シャフト重量60gに近いシャフトの硬さ
まずはカタログスペックのシャフト重量を確認して、シャフトの硬さを選ぶのがおすすめです。
自身のヘッドスピードを計測→重量→硬さを選ぶような流れで決めていきましょう。
SIM2MAXドライバーのシャフトで選ぶと以下になります。
HS | シャフト | 硬さ | 重量 |
35m/s~ | TENSEI BLUE TM50 (’21) | R | 51g |
40m/s~ | TENSEI BLUE TM50 (’21) | SR/S | 53g/55g |
45m/s~ | Tour AD HD-6 Speeder 661 EVOLUTION VII Diamana TB60 | S | 60g台 |
標準シャフトのR/SR/Sだと数グラムずつしか変わらないので、実際に試打するのがおすすめですが、試打ができない場合は、現在使用しているドライバーの硬さと比較して選びましょう。
トルクの選び方
トルクはクラブの「ねじれ」を意味しており、値が大きいほどねじれやすく、値が小さいほどねじれにくいシャフトとなります。
トルクが大きいクラブはクラブのフェースターンが増えて自然とボールがつかまりやすくなるので、初心者の方やスライスに悩んでいる方におすすめです。
一方、トルクが小さいクラブはフェースターンが少ないので、ドローやスライスなど球筋を打ち分けたい方、ヘッドスピードが速い方などのハードヒッターにおすすめです。
SIM2MAXドライバーのシャフトのトルク値で比較すると以下になります。
シャフト | トルク | HS | トップ のタメ | つかまり | フック改善 | スライス改善 | 操作性 |
TENSEI BLUE TM50 (’21) | 4.4/4.8/5.0 | 遅い 普通 | 強 | ||||
Tour AD HD-6 | 3.1 | 速い | 弱 | ||||
Speeder 661 EVOLUTION VII | 3.4 | 速い | 弱 | ||||
Diamana TB60 | 3.7 | 普通 | 中 |
クラブの調子・バランスの選び方
シャフトの調子(キックポイント)は大きく分けて先調子・中調子・元調子の3種類あります。
つかまりが良く飛距離が欲しい方は先調子、操作性が欲しい方は元調子、平均的な機能が欲しい方は中調子がおすすめです。
また、スライスに悩んでいる方(右方向へのミス)は先調子、ドローに悩んでいる方(左方向へのミス)は元調子といった選び方もあります。
調子 | キック ポイント | つかまり | 飛距離 | 弾道の 高さ | 操作性 |
先調子 | 先端 | ||||
中調子 | 中央 | ||||
元調子 | 手元 |
- 先調子:インパクト時にヘッドが走るので球がつかまり飛距離が一番でやすく高弾道になりやすい。
- 中調子:先調子と元調子の中間性能。安定感があり万人向けの万能調子。
- 元調子:スイングの切り返し時にタメが作りやすく、インパクト時にヘッドのしなりが少ないので操作性が高い。
TENSEI BLUE TM50 (’21)、Tour AD HD-6は中調子なので安定感がある万人向け。
Speeder 661 EVOLUTION VIIは先中調子なので少しつかまりを良くしたい方向け。
Diamana TB60は中元調子なのでヘッドのしなりを少なくしたい方や操作性を重視したい方向けのシャフトとなっています。
バランスは、クラブをスイングをした際のヘッドの重さの感じ方を数値化したものです。
C5 | C4 | C3 | C2 | C1 | D0 | D1 | D2 | D3 | D4 | D5 |
C5がスイングした時に一番軽く、D5が一番重く感じます。各クラブのバランスがバラバラだと振り心地が異なるので、理想はドライバーからアイアンまで同じバランス値にすることです。
バランスが軽いほど重く感じないのでスイングを速くできる一方、スイングがゆっくりの方はクラブの重さを感じにくいのでスイングしづらくなることもあります。また、軽いと手打ちになりやすい弊害もあるので軽すぎるのも注意が必要です。
SIM2MAXドライバーはD2.5~D3.0となっているので、振り心地は少し重く感じます。
D0~D1のように軽くスイングをしたい方は近くのゴルフショップに持ち込むと調整してくれるのでおすすめです。
SIM2シリーズのドライバーは3種類用意されており、スペック・シャフトから以下のように分けて選ぶことができます。
- SIM2MAX-Dドライバー:初心者向け・ヘッドスピード遅め(35ms~)・スライス改善・つかまりを良くしたい
- SIM2MAXドライバー:中級者向け・ヘッドスピード普通(40ms~)・方向性改善・低重心で寛容性が高く高弾道
- SIM2ドライバー:上級者向け・ヘッドスピード速い(43m/s~)・低スピンで飛ばしたい・強弾道で攻めたい
重量的にもSIM2MAX-Dドライバー<SIM2MAXドライバー<SIM2ドライバーと重くなっているので、上級者向けになるほどヘッドスピードが速く叩けないと扱いにくいです。
自身のヘッドスピードや体力(体幹や握力等)、ドライバーの悩み(スライス・ドロー・引っ掛け等)からSIM2シリーズのドライバーを選ぶのをおすすめします。
SIM2MAXドライバーの飛距離の目安が以下の表になります。あくまでも計算上の飛距離なので参考程度にしてください。
自身のドライバー飛距離またはヘッドスピードに合った欄が想定飛距離となります。
※飛距離はキャリー計算となります
HS | 想定飛距離 |
HS47m/s | 260ヤード |
HS43m/s | 240ヤード |
HS40m/s | 220ヤード |
HS36m/s | 200ヤード |
- SIM2MAXドライバー(ロフト10.5度)
- TENSEI BLUE TM50 (’21)(シャフトS)
- ユピテルのゴルフスイングトレーナー「GST-7BLE」を使用して計測
- 飛距離はキャリー計算
- 練習場のレンジボールを使用
- 打者スペック(身長178cm/78kg/握力右55kg左60kg)
複数試打した平均値の結果となります。
平均して265ヤード前後飛んでいたので飛距離性能は問題ないですね。
打点がズレたミスショット時も距離・方向共に許容範囲内に収まっていたので寛容性も高いです。
つかまりも程よく良いので、左に引っ掛けるようなミスなく打つことができます。
一点気になったのが、ヘッドスピードが速すぎるとスピン量が入りすぎて球が吹き上がることです。
ヘッドスピードが速い方はカチャカチャを利用して、ロフト角を減らすなど対処しましょう。
飛距離【4.5】
飛距離性能は高く飛びます。
ヘッドスピードが速く叩きすぎるとスピン量が増えて吹き上がりロスしてしまうので、カチャカチャで調整が必要です。
寛容性【4.5】
寛容性は高く、スイートスポットも広いので、ミスショット時も安定した弾道で飛んでくれます。
操作性【4.0】
ドロー、フェードと操作できます。
どちらかというとフェードが打ちやすいので、持ち球がフェードの方は逆玉が出にくくなり、イメージ通りの球を打ちやすいです。
構えやすさ【4.5】
ヘッド上部の白い線のおかげでヘッドが大きく見えて安心感をもって構えられます。
つかまり【4.0】
SIM2ドライバーよりもソール側にウェイトが搭載されているので、つかまりは良いです。
つかまりでいうと、SIM2<SIM2MAX<SIM2MAX-Dの順番でつかまります。
打感【4.0】
打感はSIMと同等で良いですが、格段に良いという感じではないです。
- HSがアマチュアゴルファー平均の方(38m/s~43m/s)
- ミスショット時も安定して飛ばしたい方
- ミスショットをクラブに助けてもらいたい方
- 方向性を良くしてフェアウェイキープ率を上げたい方
- 低スピンでより遠くに飛ばしたい方
シャフト | HS 35m/s~ | HS 40m/s~ | HS 45m/s~ |
標準 | |||
カスタム |
- 全ての性能で平均点が高い
- 寛容性が高くミスショットに強い
- スイートスポットが広い
- スピンが多くかかる時がある(球が吹き上がる)
SIM2シリーズの中では、このSIM2MAXドライバーとSIM2MAX-Dドライバーを一般アマチュアゴルファーにおすすめしたいですね。
SIM2MAXドライバーはとにかく全ての性能で点数が高いので、初心者~中級者~上級者と誰が使っても満足できるドライバーに仕上がってます。
スイートスポットも広く、程よくつかまるので、気持ちよくドライバーショットを打てますね。
ヘッドスピードが速くどうしても球が吹き上がる方はカチャカチャでロフト角、ライ角を調整するか、低スピンのSIM2ドライバーを選択しましょう。
まずはこのSIM2MAXドライバーを試打してみて、足りない部分があればSIM2、SIM2MAX-Dを選択肢に入れるのがおすすめですね。