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SIMドライバーの評価・試打・選び方・スペック|誰でも使いこなせるプロ仕様

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今回は2020年2月に発売されたSIMドライバーを紹介していきます。

M5、M6ドライバーから3種類のモデルに変更され発売。

  • SIMドライバー:スライディングウェイトで左右最大40ヤードの球筋調整
  • SIMMAXドライバー:SIMよりヘッドが大きく飛距離性能・寛容性・方向性アップ
  • SIMMAX-Dドライバー:一番ヘッドが大きく高い寛容性と重量設計をヒール側に設置するドローバイアス設計

SIMドライバーは、ヘッドスピードが40m/s前後あれば、初心者~中級者~上級者と幅広いゴルファーが扱えるドライバーに仕上がってます。

結論、低スピンで球の吹き上げを防ぎたい・スライディングウェイトで球筋を調整したい・ヘッドはコンパクトが良いゴルファーの方におすすめです。

SIMドライバーのスペック・試打・評価結果を見て参考にしてみてください。

<SIMドライバーの評価>

おすすめ度
 (4)
シャフトHS
35m/s~
HS
40m/s~
HS
45m/s~
標準
カスタム
メリット
  • スピン量が低く弾道が強い
  • スライディングウェイトで球筋調整ができる
  • コンパクトヘッドで抜け感が良い
デメリット
  • 打感が少し硬め

SIMドライバーのスペック

詳細情報

TENSEI SILVER TM50Tour AD XC-6Speeder 661 EVOLUTION VIDiamana ZF60
ヘッド体積(㎤<㏄>)460460460460
ライ角(°)56565656
ロフト角(°)9/10.59/10.59/10.59/10.5
長さ(インチ)45.7545.2545.2545.25
フレックスS/SR/RSSS
クラブ重量(g)307/305/303約312約314約312
シャフト重量(g)56/54/526465.564
トルク4.0/4.4/4.83.23.93.8
バランスD3.0/D3.0/D3.0D3.5D3.0D3.0
キックポイント中元中元
シャフトHS
35m/s~
HS
40m/s~
HS
45m/s~
標準
カスタム

ロフトは9度、10.5度が用意されており、SIM・SIMMAX・SIMMAX-D共にカチャカチャ機能が付いているので自由に変更することが可能です。

カチャカチャ機能を使うことでロフト角が±2°、ライ角が+4°、フェース角が±4°変更可能。

シャフトはTENSEI SILVER TM50、Tour AD XC-6、Speeder 661 EVOLUTION VI、Diamana ZF60の4本が用意されています。

グリップはTM Tour Velvet 360 Gray/Blue径60/42gが標準設定です。

テクノロジー

アシンメトリーソールシェイプ & イナーシャジェネレーター

クラブヘッドスピードを高めるために、空力効率をアップしたシェイプを採用。

ヘッド後方にウェイトを設置したイナーシャジェネレーターにより寛容性がアップしています。

スピードインジェクション

フェース面の裏側にレジンを注入することで、上限ギリギリの反発性能に調整するテクノロジーを採用。

ツイストフェース

ドライバーショットの打点傾向に合わせてフェースを捻じることで球の曲がりを低減。

スライディング・ウェイト・テクノロジー

ヘッド裏側に搭載されたスライディングウェイトにより、左右最大40ヤードの球筋調整が可能。

マルチマテリアル構造

ヘッドの軽量化により生まれた余剰重量を低い位置にセットすることで、重心位置の低さと寛容性の高さを実現。

貫通型スピードポケット

テーラーメイド独自の貫通型スピードポケットにより、フェース下部で打っても無駄なスピンを抑えてボール初速を維持。

フェース(顔)

SIMドライバーはオープンフェースなのでつかまり過ぎず、左方向へのミスを軽減してくれます。

球筋としてはフェードを連想しやすいヘッドです。

ドライバーのフェース角度が気になる方は、カチャカチャを利用してクローズ・スクエア・オープンフェースにしましょう。

投影面積(ヘッドの見え方)

SIMドライバーの投影面積は小さく、構えた時に操作しやすい印象をもちます。

ヘッド上部の白い線のおかげでターゲットへ構えやすいのも特徴です。

SIMドライバーの選び方

ロフト角の選び方

ドライバーの標準ロフト角は9度、10.5度が一般的です。

ロフト角9度10.5度
バックスピン量少ない多い
サイドスピン量多い少ない
弾道低い高い
つかまり悪い良い
適正HS速い普通・遅い

9度と10.5度のロフト角の違いによるメリット・デメリットは以下となります。

<ロフト角9度>

メリット
  • バックスピン量が少ない
  • 低弾道
  • 左方向へのミスに強い
デメリット
  • サイドスピンが多くなり曲がり幅が大きくなる
  • つかまりが悪い
  • ヘッドスピードが速くないと球が上がらない

ロフト9度は、ある程度ヘッドスピードがないと使いこなすことは難しいです。

<ロフト角10.5度>

メリット
  • つかまりが良い
  • バックスピン量が多くなりサイトスピン量が減る
  • 左右の曲がり幅が減る
  • 高弾道
  • 右方向へのミスに強い
デメリット
  • ヘッドスピードが速いとバックスピン量が増え球が吹き上がる

ロフト角が大きいほどつかまりが良くやさしいドライバーといえます。

SIMグローレドライバーは11.5度まで用意されているので、自身のヘッドスピードに応じてロフト角を選びましょう。

ヘッドスピード別で分けると以下になります。

HSロフト角
45m/s~9度~10.5度
40m/s~45m/s10.5度~11.5度
35m/s~40m/s11.5度~13度
~35m/s13度~15度

現在のドライバーはカチャカチャでロフト角・ライ角等を調整できるドライバーがほとんどなので、まずは10.5度を試して調整していくのがおすすめです。

クラブ重量の選び方

ゴルフクラブのセッティングで重要になってくるのがクラブの重量フローです。基本的な選び方として以下の表を参考にしてください。

※表のヘッドスピードはドライバーを振った時のヘッドスピードです

推奨HSドライバーFWUTアイアンウェッジ
~35m/s40g~40g~50g60g~75g~75g~85g
35m/s~45g~45g~50g65g~80g~80g~90g
40m/s~50g~50g~60g70g~90g~90g~100g
45m/s~60g~60g~70g80g~100g~100g~110g
50m/s~70g~70g~80g90g~110g~110g~120g

ドライバーが一番軽く、フェアウェイウッド→ユーティリティ→アイアン→ウェッジと重くなるセッティングが理想です。

SIMドライバーのシャフトで選ぶと以下になります。

シャフト硬さ重量対象HS
TENSEI
SILVER TM50
S/SR/R50g台35m/s
~44m/s
Tour AD
XC-6
S60g台45m/s~
Speeder 661
EVOLUTION VI
S60g台45m/s~
Diamana
ZF60
S60g台45m/s~

クラブの硬さの選び方

クラブの硬さは重量で選ぶと選びやすいです。

  • ヘッドスピード35m/s~:シャフト重量45gに近いシャフトの硬さ
  • ヘッドスピード40m/s~:シャフト重量50gに近いシャフトの硬さ
  • ヘッドスピード45m/s~:シャフト重量60gに近いシャフトの硬さ

まずはカタログスペックのシャフト重量を確認して、シャフトの硬さを選ぶのがおすすめです。

自身のヘッドスピードを計測→重量→硬さを選ぶような流れで決めていきましょう。

SIMドライバーのシャフトで選ぶと以下になります。

HSシャフト硬さ重量
35m/s~TENSEI SILVER TM50R52g
40m/s~TENSEI SILVER TM50SR/S54g/56g
45m/s~Tour AD XC-6
Speeder 661 EVOLUTION VI
Diamana ZF60
S60g台

標準シャフトのR/SR/Sだと数グラムずつしか変わらないので、実際に試打するのがおすすめですが、試打ができない場合は、現在使用しているドライバーの硬さと比較して選びましょう。

トルクの選び方

トルクはクラブの「ねじれ」を意味しており、値が大きいほどねじれやすく、値が小さいほどねじれにくいシャフトとなります。

トルクが大きいクラブはクラブのフェースターンが増えて自然とボールがつかまりやすくなるので、初心者の方やスライスに悩んでいる方におすすめです。

一方、トルクが小さいクラブはフェースターンが少ないので、ドローやスライスなど球筋を打ち分けたい方、ヘッドスピードが速い方などのハードヒッターにおすすめです。

SIMMAXドライバーのシャフトのトルク値で比較すると以下になります。

シャフトトルクHSトップ
のタメ
つかまりフック改善スライス改善操作性
TENSEI SILVER
TM50
4.0/4.4/4.8遅い
普通
Tour AD
XC-6
3.2速い
Speeder 661
EVOLUTION VI
3.9普通
Diamana
ZF60
3.8普通

※トルク値:3.0~3.4(小) 3.5~3.9(中) トルク4.0~(大)

クラブの調子・バランスの選び方

シャフトの調子(キックポイント)は大きく分けて先調子・中調子・元調子の3種類あります。

つかまりが良く飛距離が欲しい方は先調子、操作性が欲しい方は元調子、平均的な機能が欲しい方は中調子がおすすめです。

また、スライスに悩んでいる方(右方向へのミス)は先調子、ドローに悩んでいる方(左方向へのミス)は元調子といった選び方もあります。

調子キック
ポイント
つかまり飛距離弾道の
高さ
操作性
先調子先端
中調子中央
元調子手元
  • 先調子:インパクト時にヘッドが走るので球がつかまり飛距離が一番でやすく高弾道になりやすい。
  • 中調子:先調子と元調子の中間性能。安定感があり万人向けの万能調子。
  • 元調子:スイングの切り返し時にタメが作りやすく、インパクト時にヘッドのしなりが少ないので操作性が高い。

TENSEI SILVER TM50、Speeder 661 EVOLUTION VIは中調子なので安定感がある万人向け。

Tour AD XC-6、Diamana ZF60は中元調子なのでヘッドのしなりを少なくしたい方や操作性を重視したい方向けのシャフトとなっています。

バランスは、クラブをスイングをした際のヘッドの重さの感じ方を数値化したものです。

C5C4C3C2C1D0D1D2D3D4D5

C5がスイングした時に一番軽く、D5が一番重く感じます。各クラブのバランスがバラバラだと振り心地が異なるので、理想はドライバーからアイアンまで同じバランス値にすることです。

バランスが軽いほど重く感じないのでスイングを速くできる一方、スイングがゆっくりの方はクラブの重さを感じにくいのでスイングしづらくなることもあります。また、軽いと手打ちになりやすい弊害もあるので軽すぎるのも注意が必要です。

SIMドライバーはD3.0~D3.5となっているので、振り心地は少し重く感じます。

D0~D1のように軽くスイングをしたい方は近くのゴルフショップに持ち込むと調整してくれるのでおすすめです。

SIMシリーズのどれを選ぶ?

SIMシリーズのドライバーは3種類用意されており、スペック・シャフトから以下のように分けて選ぶことができます。

  • SIMMAX-Dドライバー:初心者向け・ヘッドスピード(35m/s~)・スライス改善・つかまりを良くしたい
  • SIMMAXドライバー:万人向け・ヘッドスピード(35m/s~)・飛距離性能が高い・ヘッドが大きく寛容性が高い
  • SIMドライバー:万人向け・ヘッドスピード(40m/s~)・スライディングウェイトで操作性が高い

重量的には、SIMMAX-Dドライバー<SIMMAXドライバー<SIMドライバーと重くなっているので、ヘッドスピードも比例して必要になってきます。

自身のヘッドスピードや体力(体幹や握力等)、ドライバーの悩み(スライス・ドロー・引っ掛け等)からSIMシリーズのドライバーを選ぶのをおすすめします。

SIMドライバーの飛距離の目安

SIMドライバーの飛距離の目安が以下の表になります。あくまでも計算上の飛距離なので参考程度にしてください。

自身のドライバー飛距離またはヘッドスピードに合った欄が想定飛距離となります。

※飛距離はキャリー計算となります

HS想定飛距離
HS47m/s260ヤード
HS43m/s240ヤード
HS40m/s220ヤード
HS36m/s200ヤード

SIMドライバー試打結果

試打条件
  • SIMドライバー(ロフト10.5度)
  • TENSEI SILVER TM50(シャフトS)
  • ユピテルのゴルフスイングトレーナー「GST-7BLE」を使用して計測
  • 飛距離はキャリー計算
  • 練習場のレンジボールを使用
  • 打者スペック(身長178cm/78kg/握力右55kg左60kg)

平均で260ヤード以上は飛んでいたので飛距離性能は問題なかったです。

弾道も上に吹き上げるような球はなかったので、スピン量も抑えられている感じでした。

球筋の操作もしやすく、スライディングウェイトを使うと更に簡単です。

自分の持ち球に合わせてスライディングウェイトを調整することで、逆玉防止にもなるので是非活用してほしいですね。

打点がズレたミスショット時も距離・方向共に許容範囲内に収まっていたので寛容性も高いといえます。

オープンフェースなのでつかまりが悪く見えますが、実際に打ってみるとつかまりは良かったです。

標準シャフトだとクラブ重量もそこまで重たくないので、ヘッドスピードが遅い方でも扱えます。

SIMドライバー評価【4.2/5.0】

飛距離【4.5】

飛距離性能は高く、叩いても球が吹き上がることなく飛んでくれます。

SIMMAXドライバーと評価点は同じですが、打った感触とデータ的にはSIMMAXドライバーのほうが飛距離性能がたかいですね。

寛容性【4.0】

打点がズレても飛距離・方向性・弾道の高さを維持してくれていたので、ミスショット時の寛容性が高いです。

操作性【4.5】

ドロー、フェードと操作できます。

オープンフェースなのでどちらかというとフェードが打ちやすいです。

スライディングウェイトを利用すると更に球筋の打ち分けは簡単ですね。

構えやすさ【4.0】

ヘッド上部の白い線のおかげで、ターゲットに合わせやすくヘッドが大きく見えて安心感をもって構えられます。

投影面積は小さめですが気になることはなかったです。

つかまり【4.0】

オープンフェースなので見た目はつかまり悪そうですが、打ってみると問題なかったです。

構えた時の見た目とつかまりを更に良くしたい場合は、カチャカチャでロフト角、ライ角、フェース角をいじって調整しましょう。

打感【4.0】

打感はSIMMAXドライバーよりも若干硬さを感じますが問題ないです。

SIMドライバーが合う人

  • スピン量を抑えて強弾道で飛ばしたい方
  • スライド式ウェイトで球筋を安定させたい方
  • スライド式ウェイトで逆球を出しにくくしたい方
  • コンパクトな見た目のヘッドが良い方
  • 硬めの打感が好みの方

SIMドライバーのまとめ

シャフトHS
35m/s~
HS
40m/s~
HS
45m/s~
標準
カスタム
メリット
  • スピン量が低く弾道が強い
  • スライディングウェイトで球筋調整ができる
  • コンパクトヘッドで抜け感が良い
デメリット
  • 打感が少し硬め
おすすめ度
 (4)

SIMドライバーは中上級者が好むプロ仕様ですが、実際に打ってみるとアマチュアゴルファーの方でも打ちやすいドライバーに仕上がってます。

標準シャフトであればヘッドスピードが平均値(38m/s~43m/s)でも問題なく扱えるはずです。

ただ、どちらかというとSIMドライバーよりも、SIMMAXドライバーのほうが出来が良く感じる部分があるので、おすすめ度は低めです。

球筋の操作性に関してはSIMドライバーのほうが良いので、操作性を優先したい方には試してもらいたいですね。

【参考】テーラーメイドの記事一覧

ドライバー

アイアン