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P7MBアイアン(2020)の試打評価・スペック・選び方

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今回は2020年9月に発売されたP7MBアイアンを紹介していきます。

P7MBアイアンは軟鉄鍛造のマッスルバックアイアンで、打感・操作性に優れたアイアンです。

7番アイアンのロフトは35度と、昔のアイアン並みに寝た設計となっています。

SIM2 MAX、ステルスアイアンといった飛び系アイアンは飛距離・寛容性、P7MCアイアン、P7MBアイアンは打感・操作性・クラブの抜けに特化しています。

結論、ターゲット層は上級者で、スイングが安定している方、縦距離を正確に打ち分けたい方、ドローフェードと球を打ち分けたい方、飛びすぎるミスが嫌な方におすすめのアイアンです。

P7MBアイアンのスペック・試打・評価結果を見て参考にしてみてください。

<P7MBアイアン(2020)の評価>

おすすめ度
 (3.5)
シャフトHS
35m/s~
HS
40m/s~
HS
45m/s~
Dynamic Gold
EX TOUR ISSUE
メリット
  • 操作性が高い
  • 打感が気持ち良い
  • クラブの抜けが良い
  • スピン量が多い
  • 縦距離を正確に打ち分けれる
デメリット
  • 飛ばない
  • 寛容性が低く難しい
  • ミスショットに敏感
  • 価格が高い

P7MBアイアン(2020)のスペック

詳細情報

Dynamic Gold
EX TOUR ISSUE
クラブ重量(g)※5I430
シャフト重量(g)131
硬さS200
調子
バランスD2/D3(PW)
トルク
番手3I4I5I6I7I8I9IPW
ロフト角(°)2124273135394347
ライ角(°)60.56161,56262.56363.564
長さ(インチ)3938.53837.53736.53635.75
シャフトHS
35m/s~
HS
40m/s~
HS
45m/s~
Dynamic Gold
EX TOUR ISSUE

P7MBアイアンの7Iのロフト角は35度で、昔ながらの標準ロフトアイアンです。

ライ角も標準的でストレートネックとなっています。上級者が好みそうな顔に仕上がってますね。

3番アイアンまで揃っていますが、流石に3番アイアンは難しすぎるので入れるなら4番アイアンからがおすすめです。

モデル3I4I5I6I7I8I9IPWAWSW
P7MB2124273135394347
P7MC20232630343842.547
P790(2021)192123.526.530.5354045
P770(2020)19.522.525.529333741.546
ステルス2124283237434954
SIM2MAX21.52528.532.53843.54954
SIM2MAXOS1922.525.530.535.5414753
SIMMAX1921.52528.532.538434954
SIMMAXOS171922.52630.535.5414753
SIMグローレ21242731.536414754
M61921.52528.5333843.54954
M421.52528.5333843.54954

P7MBのシャフトはスチールのDynamic Gold EX TOUR ISSUEの1種類になります。

グリップはTM Tour Velvet 360 Black 60R径60 / 50gが標準設定です。

テクノロジー

軟鉄鍛造

2,000トンのプレス機を使用してS25C軟鉄を鍛造して作られています。

ツアーインスパイヤードシェープ

トッププレイヤーの意見を取り入れられた設計となっており、オフセットの少ないオーソドックスなヘッド形状が精度の高いコントロール性を可能にします。

狭いソール幅とタイトなリーディングエッジにすることで、ショット時の抜けの良さを生み出しています。

幾何学模様のバックフェースック

マッスルバックのデザインに幾何学模様を融合したデザインにすることで、よりシャープにカッコいいアイアンに仕上がっています。

マッスルバックの特徴

マッスルバックアイアンは、他の形状と比べ一番ヘッドが小さく上級者向けのアイアンです。

ヘッドが小さいのでフック、フェードと球筋の打ち分けがしやすく、ショット毎にボールコントロールをしたい方におすすめ。

ナイスショット時の縦距離を一番合わせやすいのもマッスルバックアイアンの特徴です。

ミスへの寛容性が一番低い形状なので、初心者の方にはおすすめできませんが、打感・操作性・縦距離の合わせやすさを重視する方はマッスルバックアイアンを選びましょう。

芯でボールを捉えたときの打感の良さはマッスルバックが一番です。

ソール幅

ソール幅寛容性ダフリ抜け
狭い
少し広い
広い

P7MBアイアンのソール幅は狭いので、クラブの抜けが良くラフからでもスムーズに打つことができます。

一方、ソール幅が狭いとダフリやトップ等のミスショットに敏感なので、寛容性は低いです。

ヘッドの操作は一番しやすいので、中級者~上級者に好まれる形状となっています。

トップブレード

トップブレード寛容性操作性構えやすさ
薄い
少し厚い
厚い

P7MBアイアンのトップブレードは薄いので、構えた時にシャープな印象で操作しやすい顔になっています。

トップブレードが薄くヘッド外側に重さがないので、ヘッドを操作しやすくなっており操作性が高い形状です。

ネック形状

ネックつかまり直進性操作性
ストレート
グース
フェース
プログレッション
つかまり操作性弾道の高さ
大きい
小さい
  • フェースプログレッション:シャフトの中心線からクラブのリーディングエッジまでの長さ

P7MBアイアンはストレートネックでフェースプログレッションが大きく、球筋を操作しやすくなっています。

マッスルバックなのでつかまりは良くないですが、ヘッドがシャープでストレートネックなのでドロー・フェードと打ちやすいです。

P7MBアイアン(2020)の選び方

クラブ重量の選び方

ゴルフクラブのセッティングで重要になってくるのがクラブの重量フローです。基本的な選び方として以下の表を参考にしてください。

※表のヘッドスピードはドライバーを振った時のヘッドスピードです

推奨HSドライバーFWUTアイアンウェッジ
~35m/s40g~40g~50g60g~75g~75g~85g
35m/s~45g~45g~50g65g~80g~80g~90g
40m/s~50g~50g~60g70g~90g~90g~100g
45m/s~60g~60g~70g80g~100g~100g~110g
50m/s~70g~70g~80g90g~110g~110g~120g

ドライバーが一番軽く、フェアウェイウッド→ユーティリティ→アイアン→ウェッジと重くなるセッティングが理想です。

P7MBアイアンで採用されているシャフトだと以下になります。

シャフト硬さ重量対象HS
Dynamic Gold
EX TOUR ISSUE
S130g台45m/s~

Dynamic Gold EX TOUR ISSUEは130g台と重く、筋力がないとスムーズに振ることができないので注意してください。

クラブの硬さの選び方

クラブの硬さは重量で選ぶと選びやすいです。

  • ヘッドスピード35m/s~:シャフト重量80gに近いシャフトの硬さ
  • ヘッドスピード40m/s~:シャフト重量90gに近いシャフトの硬さ
  • ヘッドスピード45m/s~:シャフト重量100gに近いシャフトの硬さ
  • ヘッドスピード50m/s~:シャフト重量110gに近いシャフトの硬さ

まずはカタログスペックのシャフト重量を確認して、シャフトの硬さを選ぶのがおすすめです。

自身のヘッドスピードを計測→重量→硬さを選ぶような流れで決めていきましょう。

P7MBアイアンのシャフトで選ぶと以下になります。

HSシャフト硬さ重量
45m/s~DG EX TOUR ISSUES131g

P7MBアイアンの場合、シャフトが一つしかないのでDynamic Gold EX TOUR ISSUEを選ぶことになりますが、シャフトをカスタマイズすれば自分に合ったアイアンに仕上げることが可能です。

トルクの選び方

トルクはクラブの「ねじれ」を意味しており、値が大きいほどねじれやすく、値が小さいほどねじれにくいシャフトとなります。

トルクが大きいクラブはクラブのフェースターンが増えて自然とボールがつかまりやすくなるので、初心者の方やスライスに悩んでいる方におすすめです。

一方、トルクが小さいクラブはフェースターンが少ないので、ドローやスライスなど球筋を打ち分けたい方、ヘッドスピードが速い方などのハードヒッターにおすすめです。

P7MCアイアンのトルク値で比較すると以下になります。

シャフトトルクHSトップ
のタメ
つかまりフック改善スライス改善操作性
Dynamic Gold
EX TOUR ISSUE
速い

※トルク値:1.5~1.9(小) 2.0~2.5(中) トルク2.5~(大)

クラブの調子・バランスの選び方

シャフトの調子(キックポイント)は大きく分けて先調子・中調子・元調子の3種類あります。

つかまりが良く飛距離が欲しい方は先調子、操作性が欲しい方は元調子、平均的な機能が欲しい方は中調子がおすすめです。

また、スライスに悩んでいる方(右方向へのミス)は先調子、ドローに悩んでいる方(左方向へのミス)は元調子といった選び方もあります。

調子キック
ポイント
つかまり飛距離弾道の
高さ
操作性
先調子先端
中調子中央
元調子手元
  • 先調子:インパクト時にヘッドが走るので球がつかまり飛距離が一番でやすく高弾道になりやすい。
  • 中調子:先調子と元調子の中間性能。安定感があり万人向けの万能調子。
  • 元調子:スイングの切り返し時にタメが作りやすく、インパクト時にヘッドのしなりが少ないので操作性が高い。

Dynamic Gold EX TOUR ISSUEは元調子のクラブです。

インパクト時のしなりが少ないのでボールを操作しやすいシャフトとなっています。

バランスは、クラブをスイングをした際のヘッドの重さの感じ方を数値化したものです。

C5C4C3C2C1D0D1D2D3D4D5

C5がスイングした時に一番軽く、D5が一番重く感じます。各クラブのバランスがバラバラだと振り心地が異なるので、理想はドライバーからアイアンまで同じバランス値にすることです。

バランスが軽いほど重く感じないのでスイングを速くできる一方、スイングがゆっくりの方はクラブの重さを感じにくいのでスイングしづらくなることもあります。また、軽いと手打ちになりやすい弊害もあるので軽すぎるのも注意が必要です。

P7MBアイアンはD2がメインバランスとなっているので、振り心地は少し重く感じます。

D0~D1のように軽くスイングをしたい方は近くのゴルフショップに持ち込むと調整してくれるのでおすすめです。

P7MBアイアン(2020)の飛距離の目安

P7MBアイアンのロフト角から算出した飛距離の目安が以下の表になります。あくまでも計算上の飛距離なので参考程度にしてください。

自身のドライバー飛距離またはヘッドスピードに合った欄が想定飛距離となります。

※飛距離はキャリー計算となります

番手3I4I5I6I7I8I9IPW
ロフト角2124273135394347
260ヤード
HS47m/s
202y193y184y172y160y148y135y121y
240ヤード
HS43m/s
187y178y170y159y148y136y123y109y
220ヤード
HS40m/s
175y166y158y147y136y124y111y97y
200ヤード
HS36m/s
159y152y144y134y124y112y99y85y

P7MBアイアン(2020)の試打結果

試打条件
  • 7番アイアン(ロフト35度)
  • Dynamic Gold EX TOUR ISSUE(シャフトS)
  • ユピテルのゴルフスイングトレーナー「GST-7BLE」を使用して計測
  • 飛距離はキャリー計算
  • 練習場のレンジボールを使用
  • 打者スペック(身長178cm/78kg/握力右55kg左60kg)

複数試打した平均値の結果となります。

飛距離は約155ヤードでロフト角なりの飛距離性能ですが、少しでも打点がズレるとガクっと飛距離が落ちました。

飛び系アイアンや中空アイアンだと、ある程度打点がズレても飛んでくれますがマッスルバックはそうはいかないです。

ただ、ゴルフは前から攻めていくのがセオリーなので、ミスショット時に距離を落としてくれるのは逆にメリットになります。

マッスルバックなので打感は文句なしに良いです。

打感が良いアイアンを探している方は是非P7MBアイアンを打ってもらいたいですね。

ボールの操作性に関しても問題なく、ドロー・フェードと打ち分けることができます。

ヘッドが少し小さめでソール幅が狭く、スイートスポットも狭いので、ある程度スイングが安定した方でないと上手に扱うことができないかもしれません。

P7MBアイアン(2020)の評価【3.8/5.0】

飛距離【3.0】

ロフトなりの飛距離より少し飛ばない印象でした。

これは打ち方にもよりますが、きちんとダウンブローで当てないと距離を出すことは難しいです。

また、芯に当たれば正確な飛距離が出ますが、芯を外すとガクっと飛距離が落ちてしまいます。

寛容性【3.0】

フェースが小さくソール幅も狭いので難しいです。

スイートスポットも狭いので一球一球集中して打たないと上手く扱うことはできませんね。

操作性【5.0】

ドロー、フェードと操作しやすいアイアンで、フェースもストレートネックなので、構えた時から弾道をイメージしやすく打ちやすいです。

構えやすさ【4.0】

構え感じはそこまで難しく感じさせない顔で良かったです。

ヘッドが小さくトップブレードが狭いのが苦手な方にはおすすめできませんね。

つかまり【3.5】

つかまりが良いアイアンとはいえないですね。

つかまりが良いアイアンが欲しい方は他のアイアンを選択しましょう。

打感【5.0】

打感は文句なしです。

P7MBアイアン(2020)が合う人

  • スイングが安定している中級者~上級者の
  • 飛びすぎるミスをなくしたい
  • 縦距離を合わせたい
  • 打感を重視したい
  • ドロー・フェードと球筋を操りたい
  • スピン量を調整してグリーンを攻めたい
  • ヘッド(顔)が小さいほうが好み

P7MBアイアン(2020)を入れたセッティング例

番手1W3W5W4U4I5I6I7I8I9IPWAWSW
ロフト角10.5151822242731353943475258
  • ドライバー:SIM、SIM2
  • フェアウェイウッド(3W・5W):SIM、SIM2
  • ユーティリティ(4U):SIM、SIM2
  • アイアン(4I~PW):P7MB
  • ウエッジ(52,58):単品ウェッジ

P7MBアイアン(2020)のまとめ

シャフトHS
35m/s~
HS
40m/s~
HS
45m/s~
Dynamic Gold
EX TOUR ISSUE
メリット
  • 操作性が高い
  • 打感が気持ち良い
  • クラブの抜けが良い
  • スピン量が多い
  • 縦距離を正確に打ち分けれる
デメリット
  • 飛ばない
  • 寛容性が低く難しい
  • ミスショットに敏感
  • 価格が高い
おすすめ度
 (3.5)

P7MBアイアンは率直に難しいアイアンでした。

ミスショットにとても敏感なので、スイングが安定してきた中級者~上級者向けのアイアンですね。

ただ、操作性・打感はピカイチなので、きちんと扱えるようになると必ずスコアアップに繋がるアイアンでもあります。

縦距離の正確性・球筋の操作・スピンコントロール・打感を重視したい方にはおすすめのアイアンです。

バックフェースもカッコ良く所有感も満たしてくれるアイアンなので、興味を持たれた方は是非手にとってみてください。

【参考】テーラーメイドの記事一覧

ドライバー

アイアン